２００４バーニングマン：まけるな

テンプルが、燃える。


翌日は更なる一大イベント。何十メートルもの巨大な寺院が燃える。
相変わらずの大火事。

中央部からはじかれた小さな木片の上では、赤オレンジの炎と青白い炎とが、じゃれるように、踊る。

ごうごうごうごうと、鮮やかな赤オレンジの炎は猛烈なデカさで燃える。勢いを増しながら燃える。
ゆらゆらと、青白い炎はおぼつかない小ささで燃える。だけど地に足のついたペースで燃える。
ごうごうごうごう。
ゆらゆらゆらゆら。

暴力的にゴオオとおびやかすように勢力を広げる赤オレンジの炎。
少し押されつつも、チリチリと平坦に燃える青白い炎。
チカラ強い赤オレンジの炎に、細い線の青白い炎が飲み込まれそうになる。

いつしか、青白い炎を応援している、私。
ガンバレ！ガンバレ！負けるな！青白い炎！

いつしか前半に張り切り過ぎた赤オレンジな炎は、息を切らす。
青白い炎はゆっくりゆっくりと、赤オレンジの炎に覆いかぶさる。

少し抵抗をするモノの、結局、赤オレンジの炎は青白い炎と「一体化」する。

フタツだった炎は、ヒトツの炎に、なった。

何かスゲエビックリする。
小さきものの強さ。敵対するもの達の融合。
嬉しげな感情に包まれる。
でも私、炎に声援おくるなよ！と自分突っ込みをしつつ。


見上げた夜空では星々が「良かったね」って微笑みながらキラキラ。




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