ブラジル:4 「南米最大のゲイパレードで死にそうになる 」


サンパウロで開催の南米最大ゲイパレードに行く!
早速インフォメーションで、ほっぺにピンクのお花ペイントと中央にラメの星を施す。
浮かれ過ぎですか?でも構いません!
会場に近づくにつれ明らかに増えてゆく、乙女風味男子等の「ソレっぽい人」。って、
あっ!ドラッグクイーンだ!ソレっぽい人、つーか最早そのままじゃん!!


そう。視界に次々に飛び込んでくるのは、
タンクトップに短パンに、今にも羽ばたきそうなギラギラ系の7色で出来た大きな羽を背負う人。
全身スケスケ黒タイツに黒ビキニ、胸には「ゲイ」の「G」マークワッペンを掲げて、
レインボーカラーのマントを羽織る、スーパーマンみたいな人。
ピチピチの皮製品に身を包み、目と口の部分だけ開いた皮マスクを被り、首につけられた首輪から
繋がる金属製の鎖の端は、連れの人がしっかり握り締めてる、って人。
そしてそして壮絶メイクに下半身はTバックのみで、しかも後ろを向くとTバックから
こぼれ落ちるプリプリの良く締まったケツに「ゲイ!」の文字が堂々と描かれてる人!
いやソレ、ドラッグクイーンとか仮装のレベルじゃないだろ!アンタらどっかの部族か何かか!


あまりの衝撃に、ちょっとばかし気を動転させながら更に音の鳴る方向へ急ぐ。会場道路では、
バカでかいスピーカーを何個も積んだ、2階建てバス位の高さのトラックの山車が何台も連なって
爆音を響かせながら行進してる。

その山車の周囲は、そりはもうハンパない数の人!人!人!
ヘタすると前の人の頭しか見えないレベルの超大混雑!あとで聞いたら180万人もの人手だったらしい!
いやソレ多すぎだろ!普通に!

ゲイパレードなんて言うから、小規模デモ行進かと思いきや、市内中心部のメイン道路を
封鎖しての超大掛かりな大カーニバル!
もし日本でゲイ関連のイベントやると、参加者はヤングやマスコミ関係者だけなのに、このパレードには
通りすがりの家族連れも普通に混じって大騒ぎしてて、おおらかで適当なブラジルらしくて大変素晴らしい!


周囲を見渡せばと、リアル男子同士でチュウしてる人がいっぱい!
先日行ったクラブでは、手を繋いでる男子は誰かに見られると焦って手を離してたけど、
ココでは堂々と手を繋いでいるよ。何かイイね!自由だね!嬉しいね!


予想を上回るお祭り騒ぎに超ハイテンションにされた私は、ゆっくりと道路を進む山車の後ろに
ピッタリくっつきながら踊る踊る踊る!

太陽があんまりギラギラしてるから、日射病気味でちょっとアタマがぼんやりするけど気にしない!
興奮し過ぎてちょっとヨダレが垂れ気味だけど気にしない!ニコニコ笑顔全開でいけいけいけ!
山車からは太陽反射でギラギラ光る紙吹雪や、七色のシャボン玉が競うように飛ぶ飛ぶ飛ぶ!
更には導火線がショートして大きな炎をゴオオと上げる!
でもその炎、演出なのか単純に電気配線の故障なのかはわかりません!多分故障だけど!
とにかく、イエー!みんなのテンションは最高潮に!!踊る踊る踊る!


陽が隠れるにつれ熱気は増す。
山車は更に軽快な音をボリューム全開で吐き出しながら、サーチライトをビル群に照らす。
私は山車の真横についてまた踊る!って、あっ!私の前を歩くロング髪のイケイケ系お姉ちゃん、
スレ違う男子全員の股間をなぞってる!マジかよ!アンタ何してんだ!いくら性解放と言ってもだね!
でもイケイケ系のお姉ちゃん、良く見ると超美形のお兄ちゃんだ!って男じゃねーか!

車道横の閉められたシャッターの前では、人目もはばからず男女がまぐあう。女子が攻めてて男子が攻められてて。
でも待って!その攻めてる女子は多分ですが、男子ですよ!わかってんのかよ!ノンケっぽい攻められてる男子!
もしかして、わかってて、でもまあイイかとかになってんのかよ!
ものごっついディープキスを長いコトやってる少年カップルもいて。
何かもーすげーな!訳わかんねーな!凄いね凄いね!



爆音を轟かせながら、ゆっくりと歩み続ける山車にくっついて進む進む。スタートして既に数時間が経過。
喉が渇いた。お腹がすいた。この山車はドコまでゆくんだろう。でもとりあえず行けるトコまで行くしかない。
ぐんぐんぐんぐんついて行く。ていうかマジ終わんねー。ドコまで続くんだ。永遠にこのパレードは
終わらねーかもーーーーーーーーー。なんて軽いめまいがする頃合いに、ようやくパレードはゴール地点に到着。
良かった。やっと終わってくれた。終わらないと終われないっつーの。

パレード終了後は会場をクラブに移して引き続きまたパーティー。
間違いなく更にエキサイティングなコトになりそうだけど、さすがにクタクタだったし
踊り過ぎて足も痛かったので大人しく帰宅。



ベッドに倒れ込んで即爆睡。ムダにサイケで極彩色な夢を見る。
翌朝、同室の子にニヤニヤ笑いながら目をあけて寝てて、ちょっと怖かったよとか言われる。ほっとけ!



BACK
TOP