スペイン:5「アタマ悪すぎと白髪のお婆ちゃんに席を譲ってみたら、断られて死にそうになる」


飛行機を待つ間、空港内カフェで隣あったアイルランド人女子25歳と話す。

建築系のプロジェクトで1ヶ月の出張で来ていたと。
話のついでで、お互い絵を描くことが判明。

お互いの絵を見せる。
彼女のはコンセプトアート。私はまんが。
全然違うけど、何となく通じるモノが。

せっかくだから、テーマを決めて一緒に絵を描こう!と。
じゃあまず「お互いの国のイメージ」を描いてみよう!と!
私はアイルランドを!あなたは日本を!

えーっと、アイルランドってどんな国だっけ?行った事無い国はわからんなー。
そういやボリビアも南米入るまで存在すら知らん国だったしなー。
アイルランド・・・アイルランド・・・うーんと、ほ、北欧?
オーロラ?あとトナカイ?トナカイってどんなんだって?犬みたいなモン?
あとワラ葺き屋根のレンガ壁でエントツからモクモク煙が出てて、人間は
モコモココート着てるみたいな。
何かすげー楽しく描く!絵ぇ描くのって楽ちいなー!

数分後、1,2,3!で見せっこ!
私のアイルランドイメージの絵を見て彼女は「大体あってる!」と!
でもオーロラが見えるのは<アイスランド!>私の国の<アイルランド>とは
違うのよ。と。
アイスランドとアイルランド?何が違うんだ?ガリガリくんの
ソーダ味と梨味くらいの差?(意味不明)

彼女の日本イメージの絵も見せてもらう。
スーツを着た人間がまっすぐ立ってる絵。

ど、どういう意味?と聞くと、
日本人はとってもまじめで礼儀正しいってイメージ。と。

普通に軽くショック。
ヨーロピアンから見たら日本はそんなイメージなのか。もうちょっとこう、
イロイロあるじゃん!
寿司とか、寿司とか、あと、そう例えば寿司とか!


まあイイや。次はお互いに「アメリカ」のイメージを描こう。

1,2,3でまた見せっこ!

私は星条旗とハンバーガーとピザを描いた。

そして彼女は、と言うと、、、
たくさんの点と<VS>って描いてた。

あ、戦争ってイメージか。

そうかーヨーロピアンから見たらアメリカは戦争かー。
そうだよなー。世界的に見てそういう感じだわなぁ。

「戦争は良くない。人が沢山死ぬ。良くない」まじめな顔で彼女は言う。

つーか私、アメリカっつって、ハンバーガーとピザ書いてたよ!
バカ丸出しで超恥ずかしい!!!!!!!!!!
アタマ悪すぎだろ!!!!!!!!!
そうだよね。戦争は良くないね。急に取り繕って私もまじめ風に。

私さ、世界中を旅しているんだけど、ソレでたまにイヤなヤツもいるけど、
大体みんな優しくて。だから、そういう人達と殺し合ったりするの、
本当にイヤだよ。
平和がイイよね。
平和が。

楽しく絵を描いていただけなのに、いつの間にか世界平和について語ってて
ビックリ。
平和は世界の望みなんだね。


そうしているウチに彼女の携帯が鳴る。
少し話して、何か凄い冷たい対応をして切る。

彼氏?と聞くと、
ママ。と。

もう心配性で、ホント困る。

ソレはウチも同じだ。お母さん、パソコンに超メールしてくる。
どの国もお母さんは子供が心配なんだね。母の愛は共通なんだね。

我々もいつかそうなるんだよ。母親になる日がくるんだよ。
二人笑って、搭乗時間の迫った私はゲートへ手を振って別れる。



そういやココ、スペインでは遠出した電車の車窓から海が見えた。
急に気分が良くなった。
何故人間は海とか川とか湖とか、水を見ると調子が上がるのか。
お母さんの羊水の記憶を取り戻すのか。DNAレベルじゃねえか!

でもダウンジャケットのおっさんが釣りしてる横で、
水着のカップルが仲良く横たわって日光浴していて、季節感、完全に不明。


また地下鉄で若者が老人に席を譲るのを二回見た。イイ国じゃねーか!
私もマネして白髪のお婆ちゃんに席を譲ってみた。断られた。
何なんだよ!


更に地下鉄内ではストリートミュージシャンをよく見た。
チェロにトランペットにバイオリンにアコーディオンにエレキギター。
車内、盛り上がるなー。
スケッチブックを抱えてる若人も良く見かけたので、その度に話かけて
スケッチブックを見せてもらった。代わりに私の絵も見せたりした。
日本もコレ位、アートの土壌が広がればイイのにな。



あんまりアートの国ってイメージないけど、この国スペインでは、
自分の絵を見せる機会が多かった。
あ〜!もっと絵、うまくなりたい!!!

そして実は密かな夢としていつかいつか、路上でまんが似顔絵描きとかで
日銭を稼ぎながら旅をしてみたい!とも思っていて。
憧れるんだよね!大道芸しながらの旅の人とかって!
そしたら旅の様子も、出会いも、見えてくる風景も、ダイブ変わるだろうな。

ハロー!新しい旅!ハロー!新しいカタチの旅!
そう。そんな私のファンタスティックなスタイルの旅も、そんな、遠い遠い
未来じゃない、予感も。
世界は、こんなに両手を嬉しく広げてくれてるんだし。



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