イギリス:1 「ホームステイと留学といじめで死にそうになる」


イギリスには世界一周の時ではなく、社会人になってからの、年末に行った。

「留学」って、憧れるじゃん?
だからこの旅は、バックパッカー旅ではなくて、イギリス南部に留学に行った。

でも年末なので、語学学校もお休みで、「ホームステイ先の家族が先生」という立場の
システムをとっている紹介所を使って行った。


到着の日はちょうどクリスマスイブ。
ホームスティ先の人にお願いして、教会へ向かった。
別にキリスト教徒では無いけれど、やっぱりクリスマスは教会に行ってみたい!

そして遠くからでも聞こえる、美しい讃美歌。
教会の中に入ると、明らかに、明らかに、内部がキラキラしてた!!
それはもう、本当に光の洪水と言っても言い過ぎでは無く。
みんなの想いひとつひとつが、光の粒になって、それが全部と重なって、
大きな光そのものなっていた!!
祈りって、凄いなぁ、と再度感嘆したり。


そして翌日は早速レッスン!
でも教えてくれる先生の立場のママが、ソファに寝転んだままでレッスンをしようとして。
しかも途中でブーッ!と平気でオナラしたりして。
やる気無いなぁ!この先生!と。

でも、とりあえず単語だけ日本で覚えていたので、何とか中学英語で会話。
その他、文法を書きとりでレッスンしたり、基本、会話のトレーニングをしたり。

家が一緒なので、とりあえず毎日会話のレッスンになる。

でも、基本、英語の先生となるママさんは、ソファに寝っ転がったまま。

正式な授業の時間にも、ソファ寝っ転がる事をやめなかったので、私も段々不満になってくる。
そのジリジリした感情が何となく伝わって、先生とも距離が出来てゆく。
最終的に、ママが作る食事に私のスープにだけ具がはいっていないと言う、
小学生のいじめのような状態になってゆく。(酷い!)

でも、先生夫婦はクイズ番組が好きらしく、毎日そんな番組を見てた。
ある夜、地元のパブで、クイズ大会が開かれたので、連れてってもらった。
地元民にとっても愛されてるパブのようで、とってもフレンドリーな雰囲気だった。
全員参加のクイズ大会、私は1問も解けなったけど、その優し気な、包み込むような雰囲気は
とても心地良く、こういう地元カルチャーを大事にするパブが普通にあるイギリスって良いなぁと思った。

ニューイヤーを迎える夜も、ネットで調べたら、近くのクラブでコスプレをしての、カウントダウンが
あると知った。
コスプレはしていなかったけど、クラブ用の服は持っていっていたので、踊りに行った。
何故か、女子は学生服のコスプレがいっぱいいた。自分の学生時代の制服?しかも過剰なミニスカが多かった。

ハッピーミュージックの後、いざ、カウントダウン!
3,2,1!
ハッピーニューイヤー!
祝福のハグとキスがあちらこちらで繰り広げられた!
ニューイヤーはイギリスでは、キスを誰かれ構わずするのが習わしなのだ。
私はそれには抵抗があったので、逃げ回っていたのだけど。(苦笑)

結局2週間の留学で、前よりは英語が話せるようになったけれど、留学とかするつもりがあるのなら、
やっぱり事前にもう少し勉強しとかなきゃいかんかったなぁと言う結論。
文法はめちゃめちゃでもどうにかなるけど、とにかく単語力が無かったのが、とても後悔。
単語、重要。

そんな感じで10日間で社会人語学留学終了。
あー、明日はもう帰るんだー。

何日か通った近くの海に、最終日前日の夕暮れに向かう。
ピンク色とパープル色のグラデーションの眩しい夕暮れ空。
イギリスでも夕焼けは日本と同じ色が見れるんだなぁ。と感嘆。
こんなに遠いのに。

帰り際、気まぐれに砂浜の砂をすくう。
さらさらさら。
ホームステイ先の家族とはうまくいかなかったけど、また旅がしたいなぁ。と、
まさかこの先で世界一周するなんて、思わなくて、でも砂は指先からこぼれて、
私は何だかムダに切ない気持ちでいっぱいになりました。



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